タイトルが気になったのと、文庫の中古でまあまあの値段だったので購入をしたが、今まで読んできた金融、経済分野の本でベスト3に入るくらい面白かった。
ニュースや新聞の情報だけでは知りえなかった。サブプライムローンの組成から破綻までのながれを事細かく知れた。読み終えた感想として「事実はフィクションより奇なり」という言葉が当てはまる一冊だった。アメリカの『強欲は善』という価値観を嫌うわけではないが、根っこの部分には、この価値観があり要因の1つであると思う。また本書の終盤にリーマンブラザーズの破綻について、下振れるリスクばかりに目がいきがちでだが、破たん前に膨大な利益を生み出すシステムにも注視する必要がある。と述べられていた。政府の監視もリーマンショック以降は、厳しくなるだろうが、ウォール街と政府の関係を健全なものにしてほしい。
投資銀行の報酬システムも、この大惨事を起こした要因の1つです。しかし、報酬を決めるのは、経営者は株主であり、従業員であれば経営者でです。報酬システムを政府、株主ではない国民がどうこういう資格はない。
この本を読むまでしらなかったこと
「ウォール街に就職できない連中が、ムーディーズに就職するんですよ。 とくに資産担保の連中はたいてい能なしです」